現代社会学科:人々の暮らしから考える社会格差と海洋環境問題 —フィリピン・セブでの研修とフィールド調査—
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このニュースのポイント
事前準備、そして現地を見る前に「問い」を持つ
暮らしの現場を歩く
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現地の大学生にバディとして研修に参加してもらうことで、本学学生が安心してコミュニケーションを図りながら、現地への理解を深められる環境を整えています。初対面とは思えないほどすぐに打ち解け、移動中の専用車内でも笑顔と会話が絶えませんでした。
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ストリートで働く子どもたちとの交流では、直接言葉を交わしながら、その生活や日常についてインタビューを行いました。
続いて訪れた海上のスラム地区では、海と極めて近い場所で営まれる人々の暮らしを調査しました。コミュニティ内を移動する際には、廃材の板などを組み合わせてつくられた足場を慎重に渡る場面もあり、日本とは大きく異なる生活環境を文字どおり自分たちの足で体感しました。
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少数民族の人々が暮らす地域を訪れ、子どもたちから笑顔の歓迎を受けました。
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海上に広がるスラム地区では、複雑に入り組んだ集落の中を、足元に注意を払いながら慎重に進む学生たち。実際に地域を歩くことで、そこで暮らす人々の生活環境を肌で感じる貴重な機会となりました。
社会課題だけを見るのではなく、文化、人々のつながり、日々の営みにも目を向ける。地域の人々と同じ場所で時間を過ごすことで、「課題を抱える地域」という一面的な見方だけでは捉えきれない、地域社会の多様な姿に触れました。
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地域の伝統的なお祭りが開催される中、にぎわう通りを歩く学生たち。
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この日は、トゥスロブワと呼ばれる豚の脳みそを使った伝統料理や、ココナツの葉に包んで蒸したおにぎりが地域のあちこちで、無料で振る舞われる特別な日でした。
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地域間の移動に馬車を利用したり(左)、トライシクルに乗車したり(右)するなど、学生たちは現地ならではの移動手段を実際に利用し、人々の暮らしに触れました。
「ごみ」の先にいる人々を見る
その後、別のスラム地区へ移動し、コミュニティの人々にハヤシライスを振る舞いました。学生が日本から持参した品々を、じゃんけんやゲームを通じて地域の人々に届ける交流も行い、学生からは「こんなに喜んでもらえるのであれば、もっと持参すればよかった」という声も聞かれました。
同じ場所で時間を過ごし、食事を囲み、言葉を交わす。そこでは、「調査する側」と「調査される側」という関係だけには収まらない、人と人との交流が生まれました。
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この日の炊き出しはハヤシライス。日本から持参したルーと現地で調達した野菜などを使い、学生たちが地域の広場で一から調理し、子どもたちをはじめとするコミュニティの人々に振る舞いました。
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日本からドネーションとして持参した物資は、じゃんけんやゲームを取り入れながら、楽しみつつ公平に行き渡るよう工夫して届けました。
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活動の合間には、人懐こい地域の子どもたちが自然と学生たちの周りに集まり、笑顔あふれる交流のひとときとなりました。
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活動の振り返りとディスカッションを終え、いよいよ現地大学生をはじめとするバディとのお別れの時。ともに活動し、語り合う中で、短い期間ながらも学生たちの距離はぐっと縮まりました。別れ際には、名残を惜しみながらハグを交わしたり(左)、固く握手をしたりする姿も(右)。研修を通して生まれたつながりが感じられる、心温まるひとときとなりました。
リゾートだけでも、貧困だけでもない「場」
その後、希望者はセブの観光に関する見学とインタビューも実施しました。「観光」を研修に組み込んだのは、セブを貧困や環境問題だけから捉えないためです。華やかなリゾートも、スラム地区も、海も、廃棄物集積場も、地域文化も、そこに暮らす人々の日常も、すべてが同じセブという地域を形づくっています。そのどれか一つだけを見るのではなく、異なる側面を行き来しながら地域を見ることで、一面的なイメージを越えて、セブという地域社会を多面的に捉えることを目指しました。
「知っている」から、「見て、関わり、考える」へ
参加した学生の声
竹内璃未さん
寺西由璃愛さん
セブで生まれた「問い」を、次の学びへ
現代社会学科では、教室で得た知識を実社会と結びつけ、国内外のフィールドで人々と出会い、自ら問いを立てながら、複雑な社会課題を多面的に捉え、考える学びを大切にしています。