現代社会学科:豊田市足助、重要伝統的建築群保存地区でフィールドワークを実施—「場づくり」から学ぶ持続可能なまちづくりとこれからの関わり方—

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このニュースのポイント

  • 現代社会学科の2年生が、豊田市足助地区でフィールドワークを行い、歴史ある町並みを守りながら使い継ぐまちづくりについて学びました。
  • 地域の課題を現地で実際に見て考えることで、民間企業や行政の観光・まちづくり部門で活躍できる、分析力、課題発見力を身に付けます。
6月20日(土)、情報社会学部現代社会学科の2年生が、地域デザインプロジェクトの一環で豊田市足助地区を訪問しました。
このプロジェクトでは、現代社会学科教員がコーディネートした愛知県内のいくつかの地域をグループに分かれて訪問し、現場のリアルな声から地域課題を深く学び、それらの解決の可能性を考えます。

足助地区での現地調査と町並み巡り

現地ではまず、学生を2つのチームに分け、入れ替えでアクテビティを実施しました。
一方のチームは、地域人文化学研究所代表の天野博之氏に大正時代の旧料亭「寿ゞ家」の内部を案内していただき、建物がたどった歴史や再生に向けた具体的な取り組みについて説明を受けました。
もう一方のチームは自由散策の時間とし、重伝建地区の町並みを歩きながら「旧田口家住宅」や「旧鈴木家住宅」、「足助中馬館」、「莨屋塩座」などの歴史的建造物を巡りました。散策の途中、学生たちは足助観光協会の田口敏男会長や施設ガイドの方、そして地元の商店主の皆さんから直接お話を伺うことができ、歴史を守りながら暮らす人々のリアルな生の声を体感しました。

「寿ゞ家」の再生と「場づくり」について

寿ゞ家内の見学と自由散策が終了した後は、全員が「寿ゞ家」の2階宴会場に集合し、天野氏から「寿ゞ家再生プロジェクト」の概要や、この活動が持つ意義、現在直面している課題などについて、詳しくお話を伺いました。
天野氏は、「『場づくり』とは化学反応の器づくりであり、単に建物を残すだけでなく、町並みを住み継ぐ仕組みを作ることが大事である」と説明されました。「寿ゞ家」はただ保存されているのではなく「使いながら育てている建物」であり、人々が交歓する面白い場として活用することで、その面白さを町並みに潜在する空き家活用へと広げていきたいという展望が語られました。この取り組みは、地域に有形無形の効果を生み出しているだけでなく、町並みにあるたくさんの「物語」をつないでいく場にもなっています。

伝統工芸を未来へつなぐコンテンツ設計

講話の最後には、天野氏から学生たちへ「自分が住民だったら、この町をどのように使い継ぎたいと思うか?」という深い問いが投げかけられました。そして、これから地域に関わる具体的なアプローチとして、
  • 時間帯を変えてもう一度歩いてみる
  • 写真を撮ってSNSで発信する
  • 寿ゞ家のイベントに参加してみる
  • 足助をテーマに研究を進める
といういくつかの方法を提示していただきました。

制度によって町並みは保存されるものの、それを住み続けられる町として維持していくためには多額の資本が必要となり、人口減少に伴う後継者不足も深刻です。重伝建地区の相続は個人の問題ではなく町全体の問題であるということを、住民の皆さんへのヒアリングや天野氏のお話を通じて、学生たちは自分事として実感することができました。
天野氏からいただいた提案は、現代社会学科での今後の学びに繋げる大きな「宿題」となりました。学生たちは、町並みの風景を公共財として位置付け、市民としてどのように関わることができるのかを改めて考える貴重な機会となりました。そして、歴史を通して現代社会を知ることの大切さを学びました。

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