現代社会学科:「多文化共生論」で特別講義を実施—豊田市の多文化共生とニューヨーク・シティの多様性を学ぶ—

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このニュースのポイント

  • 現代社会学科の専門教育科目「多文化共生論」において、豊田市の多文化共生とニューヨーク・シティ(NYC)の文化と多様性をテーマに特別講義を実施しました。
  • 行政や地域社会が抱える課題について学び、多様化する社会に対応するための分析力・思考力を養うことで、企業・自治体・NPO等で活躍できる実践的な課題対応力の育成を目指しています。
5月27日(水)、現代社会学科の専門教育科目「多文化共生論」(担当:小林かおり准教授)において、豊田市役所多様性社会共創課の木下開斗氏と、国際交流員のキム・ジェヒョン氏を講師としてお招きし、特別講義を実施しました。

「多文化共生論」では、講義に加え、グループワークや企業・行政・NPO等の実務者との交流、特別講義などを通して、多文化共生社会について実践的に学んでいます。
今回の授業では、愛知県内でもブラジル人住民数が多い豊田市の「多文化共生」の取り組みと、世界有数の多様性都市であるニューヨーク・シティ(NYC)の事例を取り上げ、多様な文化的背景を持つ人々が共に暮らす社会について理解を深めました。

豊田市の多文化共生の取り組み

はじめに、木下氏より、豊田市が推進する共生社会施策について紹介がありました。
豊田市では、住民のおよそ20人に1人が外国人であり、その約6割が定住者または長期滞在者となっています。一方で、令和2年度に実施されたアンケートでは、日本人とのコミュニケーションにギャップを感じている外国人住民は57.9%にのぼり、その主な要因として「言葉の壁」が挙げられました。

こうした課題に対して、豊田市では市役所窓口での多言語通訳や行政文書の翻訳に加え、「やさしい日本語」の普及・啓発に取り組んでいます。例えば「公共交通機関でお越しください」という表現を、「でんしゃ や ばす で きてください」と言い換えることで、日本語を学習中の人にも理解しやすい表現になります。行政側がこうした工夫を積極的に行うことで、外国人住民との円滑なコミュニケーションの推進を図っています。

五感をフルに使った「焼き体験」と「マリアージュ」

続いて、キム・ジェヒョン氏よりニューヨーク・シティにおける多様性と共生について紹介がありました。キム氏はニューヨークで育った韓国系アメリカ人で、現在は豊田市役所の国際交流員として、国際化推進やシティプロモーションなど幅広い業務に携わっています。

ニューヨーク・シティは、多様な民族的・文化的背景を持つ人々が暮らす都市として知られ、「人種のるつぼ」や「サラダボウル」とも表現されてきました。歴史的に多くの移民を受け入れてきたことから、多様性を都市の特徴の一つとする社会が形成されています。
講義では、在留資格の有無にかかわらず取得可能なニューヨーク市IDの制度や、移民への法的支援、学校における多言語翻訳・通訳サービスなど、多様な人々が安心して生活できる環境整備について紹介がありました。

またニューヨーク・シティでは、様々な国や地域に由来する祭や行事が地域に根付いており、自らの文化的背景を大切にしながら、他者の文化も尊重し楽しむ風土が形成されているといいます。多様な民族的・文化的背景をもつ人々が交流することで、新たな文化やアイデアが生まれるという、ニューヨーク・シティならではの地域性についても紹介されました。
授業内では、2022年から日本語学習を始めたというキム氏による流暢な日本語でのプレゼンテーションにも驚きの声も上がりました。
今回の特別講義を通して、学生たちは、日本における多文化共生の現状を学ぶとともに、歴史的・社会的背景の異なる海外の事例と比較しながら、多様な人々が共に暮らす社会について理解を深める貴重な機会となりました。

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