現代社会学科:国際連携で挑む海洋環境保全 —黒潮圏を結ぶ島嶼地域の共同調査と次世代育成—

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椙山女学園大学の教員が、海外と連携して海洋環境問題に挑む。
日本・フィリピン・台湾の研究者が集まり、海洋プラスチック問題を共同調査。こうした最前線の研究現場が、将来、学生の学びや挑戦のフィールドへと広がっていきます。
 
3月1日(日)から7日(土)にかけて、石垣島・西表島において、現代社会学科の小林准教授を研究代表者とする「海洋環境保全に関する国際合同調査と次世代育成」を実施しました。

今回、フィリピンおよび台湾の研究者・実務者、大学生・大学院生が参加し、国際協働のもとで調査と人材育成を推進しました。なお本取り組みは、黒潮流域に位置する島嶼地域を結ぶ国際連携プロジェクトであり、2024年11月より採択されたトヨタ財団国際助成「海洋プラごみ『放出』と『漂着』における島嶼地域コミュニティベースの学び合いと国境を越えた次世代育成」(代表:小林准教授)の一環として推進されています。
これまで本プロジェクトでは、海洋プラごみの「漂着」地域を対象とした石垣・西表島でのフィールド研修、および「放出」地域を対象としたセブ島での研修を実施し、本学学生も参画してきました。

今回は、黒潮圏における海洋プラごみ問題に取り組むフィリピン、台湾、日本の研究者・実践者が集い、漂着実態の把握とその背景要因の解明を目的とした国際合同調査を実施しました。あわせて、フィリピンおよび台湾の学生が参加し、次世代研究者の育成と国際的な学術交流の深化を図りました。今後は本学学生の参加機会を一層拡充し、調査・実践の双方における国際協働の学びを推進していきます。
 
西表島では、海岸域における漂着ごみの分布調査に加え、ジャングル域および海底環境も含めた生態系に関する調査を実施しました。また、漁業者、環境省職員、NPO関係者など、地域において海洋環境保全に関わる多様な主体への聞き取り調査を行い、地域社会と環境問題の関係性を多面的に分析しました。

石垣島では、調査活動に加え、3月5日には地域に開かれた保育施設である「やしの実保育園」において、台湾の教育者と連携した海洋環境教育プログラムを実施しました。台湾チームのリーダーであり日本語にも精通した陳柏靜氏による読み聞かせを導入として、国際交流と科学的視点を融合した体験型プログラムを展開し、幼児期からの環境意識を育む取り組みを行いました。

本活動は、2026年3月20日付の八重山毎日新聞朝刊に『国境を越え、次世代育成の試み 園児に海洋環境教育—島しょ地域で保全プロジェクト 小林准教授ら—』いう見出しで掲載されています。
この研究・教育・地域連携の取り組みは、2026年4月より小林准教授が新たに代表を務める鹿島学術振興財団国際助成「海洋プラごみの生物多様性リスクと地域レジリエンスの黒潮圏国際比較研究」とも連動し、さらなる発展が期待されています。本学では、海外の大学・研究機関との連携を通じて、学生が国際的な視野と実践力を涵養する機会を拡充し、持続可能な社会の構築に貢献する人材育成を一層推進してまいります。
 

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