現代マネジメント学科:大学生が名古屋市の課題に挑む!ゼミ生が市内6社を調査し、市役所へ政策提案

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現代マネジメント学部の学生が、名古屋市と連携し、「女性が働きやすい職場」を調査!
銀行・建設・保険など市内6社にインタビューし、育児と仕事を両立できる制度・職場風土のポイントをまとめました。調査結果は市役所に直接発表。「将来、結婚・出産しても働き続けられるイメージが持てた」という学生の声も生まれました。
 
「行政の課題って、自分たちには関係ない」— そう思っていた学生が、名古屋市と本気でタッグを組んだら、どうなるのか?現代マネジメント学部のゼミ生たちが、リアルな社会課題に取り組んだ2年間の報告です。

名古屋市と連携した「本物の社会課題」への挑戦

現代マネジメント学部では、2024年度より名古屋市とのPBL(Project Based Learning=課題解決型学習)に取り組んでいます。野崎祐子教授(労働経済学)のゼミと前田出准教授(公共経済学・財政学)のゼミが協力し、「名古屋市が直面するリアルな課題」をテーマに、調査・分析・政策提案を行ってきました。
PBLとは、教室の中だけで学ぶのではなく、実際の社会課題に取り組みながら学ぶ教育手法です。学生たちは研究者・調査者として地域社会に関わり、自らの力で課題に向き合います。
 

2025年度のテーマ:「女性がいきいきと働き続けられる職場づくり」

2025年度は、名古屋市スポーツ市民局男女平等参画推進課と連携し、「女性がいきいきと働き続けられる職場づくり」をテーマに設定。名古屋市が認定する「女性の活躍推進企業」6社へのインタビュー調査を実施しました。

調査では、育児・出産と仕事の両立、職場復帰後の働き方、女性活躍を支える社内制度などについて、実際に制度を利用している社員の方や人事担当者の方からお話を伺いました。

学生からは「将来、結婚や出産をしても働き続けられる具体的なイメージが持てました」との声も聞こえてきたほか、就職活動の視点からも学びは深く、「実際の社員の声や制度利用の実績データを積極的に公開することで、企業理解が深まり、学生の応募意欲にもつながるのではないか」という、企業への具体的な提案も生まれました。
 

調査から見えてきた「働きやすさ」の共通点

インタビューを通じて、各社に共通する「働きやすさのポイント」が浮かび上がりました。

①制度が"あるだけ"ではなく、"使える"環境が整っている。
産休・育休・短時間勤務・看護休暇などの制度が整備されているだけでなく、実際に利用しやすい職場環境が作られていました。
 
②復帰前後を支えるフォロー体制
育休復帰の前後に行われる丁寧な面談や情報共有によって、社員が不安なく職場に戻れる仕組みが整っていました。

③ 支え合いの職場風土
「急な休みでも理解してもらえる」「復帰後に温かく迎え入れてもらえた」という声に象徴されるように、制度の充実だけでなく、職場全体の文化・雰囲気が女性の就労継続を支えていました。

④ 男性の育休取得も進展
女性に限らず男性の育児休業取得も積極的に推進されており、性別を問わずライフイベントと仕事を両立できる文化が育まれていました。

調査を通じて明らかになったのは、「制度の充実」と「制度を活かす職場風土」の両輪がそろってこそ、女性がいきいきと働き続けられるということでした。
 

学生たちの「気づき」と「成長」

調査に臨んだ学生たちからは、将来の働き方への意識が大きく変わったという声が多く聞かれました。

「女性活躍は、すべての社員が力を発揮できる柔軟な職場づくりにつながっており、社員全員が活躍するための重要なステップだと実感しました」

「制度があるかどうかだけでなく、"実際に使われているかどうか"が重要だと感じました」
 

名古屋市への最終報告会を実施

2026年1月26日(月)、野崎ゼミ・前田ゼミの計4チームが、名古屋市の担当部局に対して研究成果の最終報告会を実施しました。

発表では、日本における「女性活躍」の現状と背景、調査対象企業の子育て支援の具体的な取り組みなどをプレゼンテーション形式で報告。市の担当者からは、「学生ならではの視点が市の施策検討の参考になる」との評価をいただきました。また、「市内企業へのさらなる周知に向けて"ナゴ女応援!サイト"の活用を一層進めていきたい」とのコメントもいただきました。

報告会の最後には、両ゼミのゼミ長から協力企業・担当部局への感謝の言葉が述べられ、担当教員からも今後の連携発展への期待が語られました。
 

中部経済学インターゼミでの発表(2025年11月)

2025年11月22日(土)には、名古屋大学で行われた「中部経済学インターゼミ」にも参加。学生たちは2年会の集大成として他大学の学生たちとの議論を通じて、研究をさらに深めています。

参加した学生からは、こんな感想も聞けました。
「地方出身の私には、名古屋は大都会で課題なんてないと思っていました。でも調査を進めるうちに、学生の流入・流出や女性活躍など、まだまだ解決すべき課題がたくさんあることがわかりました。そして名古屋をより好きになりました」
 

「社会は、自分たちとつながっている」

今回のPBLを経て、学生たちには共通の変化が生まれました。それは、「行政や社会の課題を、自分事として考えられるようになった」という感覚です。

「名古屋市が直面している課題に、学生の私たちが関われる機会があったことに一番驚きました。自分たちの意見や提案が社会とつながっていると実感できました」
「市職員への就職を志望しているので、行政の方々と直接意見交換できた今回の経験は、なかなか得られない貴重な機会でした」
 
椙山女学園大学では、こうした地域社会との連携を通じて、「学んだことを社会で生かせる人材」を育てる教育を実践しています。教室の外に飛び出し、リアルな社会課題に向き合う経験が、学生一人ひとりの視野を広げ、将来の可能性を切り開いています。
 

参考:2年間のPBL紹介

2024年度~2025年度
研究テーマ(野崎ゼミ):EBPMの実践—名古屋市大学生の定住意向に関する実証分析
研究テーマ(前田ゼミ):名古屋圏の学生増加に向けた政策提言
連携先:名古屋市総務局総合調整部総合調整課
 
2025年度
研究テーマ(野崎ゼミ):名古屋市における企業の女性活躍支援インタビュー調査から
研究テーマ(前田ゼミ):女性の活躍推進企業へのインタビュー調査
連携先:名古屋市スポーツ市民局市民生活部男女平等参画推進課
 

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