現代社会学科・文化情報学科:岐阜県郡上市石徹白でまちづくり研修を実施

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9月18日(木)、今村ゼミ(文化情報学科3年生)では、まちづくり研修のため、岐阜県郡上市の石徹白(いとしろ)集落を訪れました。
石徹白は、郡上市最奥の標高700mの豪雪地帯に開けた別天地のような場所で、古くから白山信仰の拠点として栄えた集落です。過疎化が進んでいましたが、近年は移住者が増えており、集落再生の好事例として知られています。そして今回は、そのキーパーソンである平野彰秀氏(特定非営利活動法人地域再生機構 副理事長)に集落をじっくりと案内してもらいました。
まず初めに、集落の最奥にある大杉に囲まれた、厳かな白山中居神社を参拝。白山信仰と石徹白の関係について話を聞いた後、住民主導で設置した小水力発電所を見学。豊かな水資源を活かして電力を自給しつつ、売電収益も挙げているスキームの説明を受け、この秋のオープンを目指す古民家の宿の工事現場や石徹白に伝わる端切れを出さないエコな洋服づくりのワークショップ、その洋服を販売する石徹白洋品店など、平野夫妻が取り組んでいる様々な事業の現場を見学しました。石徹白に伝わる技法や石徹白で採れる素材、石徹白の伝統をモチーフにしたデザインなど、中世あるいは、もっと以前から育まれてきた様々な石徹白らしきモノ・コトを大事にしながら、現代に活かすことに知恵を絞って取り組んでいることを知りました。
最後は、古民家を改修した自宅に招いていただき、手作りの梅ジュースをいただきながら、平野氏と学生が意見交換。平野氏からは、大学在学中から、様々な地域のまちづくりに関わる中で、石徹白に移住して住民として集落再生に取り組むようになった経緯が話されました。
『「風の人」ではなく「土の人」として1つの地域に関わり続け、その地域が良くなるようなことができれば本望』こう話す平野氏から、地域にある資源を活かし、力まずに一つ一つ取り組みを積み重ねていくことの大切さを学びました。