現代社会学科・国際コミュニケーション学部: 貧困削減と海洋環境をテーマに、学生が世界とつながる ー今年度から始まったフィリピンでの海外研修 ー

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8月5日(火)から8日(金)まで、小林かおり准教授の引率のもと、フィリピン・セブ島にて「貧困削減」と「海洋環境」をテーマとした海外研修が実施されました。この研修は、小林准教授が代表を務めるトヨタ財団国際助成プロジェクト「海洋プラごみ『放出』と『漂着』における島嶼地域コミュニティベースの学び合いと国境を越えた次世代育成」の一環として行われ、学生たちは現地の人々と課題を共有しながら、国境を越えた協働的な学びに挑みます。

出発前から学生たちは、スラム地域の訪問や交流に強い関心を寄せていた一方で、未知の体験への不安も抱えていました。しかし現地で英語を使い、笑顔や思いを交わすうちに、不安は次第に自信と意欲へと変化。異文化の現場で自らの価値観を揺さぶられ、学びへの意欲をさらに高めていきました。
参加した表現文化学科4年生の菊田歩花さんは、「とても貴重な経験になりました。本当に参加してよかったです。卒業論文のテーマもフィリピンの貧困削減について取り組みたいと思います」と力強く語ってくれました。

研修の日程と様子

8月5日

  • 移動
  • 宿泊地域周辺およびセブについての確認
  • 研修での活動についての確認・意見交換

成田からセブ直行便に搭乗予定でしたが、航空会社の都合で急遽マニラ経由へ。これも旅の醍醐味と前向きに捉え、笑顔で出発しました。マニラではローカルスイーツを味わいながら、研修前の意気込みや知識などを記載する「事前ノート」を記入しました。

8月6日

  • Mスラムと海洋ごみのフィールド視察と調査
  • ショッピングモールでのランチと休憩
  • P海上スラムでスラムの若者たちとの交流

海洋ごみのフィールドワークに出かけ、日本との環境の違いに学生たちは驚きを隠せませんでした。移動にはトライシクルやジプニーといった現地の交通手段を体験。さらに、海上スラムで暮らす子どもたちや若者たちと英語で積極的に交流し、笑顔あふれる時間を過ごしました。

8月7日

  • 教会などセブ市内見学、市場での買い出し、ストリートチルドレンとの交流
  • ショッピングモールでのランチと休憩
  • 現地NGOがサポートするE貧困地域の子どもたちへの炊き出し活動
  • コロニアル様式建築のカフェにて活動ついてのディスカッション

教会や市場を巡り、セブの日常に触れた後、買い出しした食材で現地NGOが支援する貧困地域の子どもたちへの炊き出しを実施。メニューはハヤシライスで、汗だくになりながらも一生懸命作った料理に子どもたちは大喜びし、中にはおかわりをする子も。
近くの河川ではごみの堆積を目の当たりにし、海洋ごみ問題と貧困問題が深くつながっていることを実感しました。活動の最後は、コロニアル様式の歴史的建物を活用したカフェへ行き、皆で体験を振り返りながら熱い議論を交わしました。

8月8日

  • 活動のまとめ、今回の学びの今後の生かし方についての意見交換
  • 現地解散
  • 帰国

最終日は「事後ノート」を記入し、学んだことを今後どのように活かすかを具体的に言語化。最後まで活発な意見交換が行われました。

現代社会学科では、今回のような海外研修を含め、現地体験を通して問題解決型の学びを深める多様な機会を今後も提供していきます。