現代社会学科・人間関係学科:ブラジル学校に通う生徒を招き、多文化共生を考える国際交流を実施

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6月28日(金)、日本社会で暮らす移民背景をもつ子ども・若者の現状と課題に焦点を当る「ケースⅡ」(担当:金南咲季准教授、2024年4月から現代社会学科へ移籍)で、豊田市のブラジル学校「エスコーラ・ネクター」から、3名の先生と8名の生徒を招き、多文化共生を考える国際交流を行いました。
 
エスコーラ・ネクターは、NPO法人希望の光が運営するブラジル本国教育省(MEC)公認の在日ブラジル人学校。ブラジルのカリキュラムで構成され、授業はポルトガル語や日本語で行われています。
 
まず初めに、代表を務める山家ヤスエ氏が、NPO法人希望の光の活動やブラジル移民の背景、日本で暮らす移民背景をもつ子どもたち、ブラジル学校が置かれている現状について説明しました。
 
続いて、日本で暮らす移民背景をもつ子どもたちの日常を、学生が疑似体験する機会として、ラザル先生のポルトガル語による授業を再現し、「母語や英語以外の言語で行われる授業」を体験しました。学生からは、「何も理解できず不安で、体感時間がとても長かった」「先生に話を振られても笑って誤魔化すことしかできない」などの声が聞かれ、移民背景をもつ子どもたちの多くが、日本の学校で日々体感している不安やもどかしさへの理解を深めました。
 
次に、スライドを使ってエスコーラ・ネクターの生徒、本学の学生がそれぞれ自分たちの通う学校や普段の生活を紹介。その後、グループに分かれて、ポルトガル語や「やさしいにほんご」を用いて質問し合い、交流を深めました。
 
7月中旬には、ブラジル学校の生徒と本学の学生が、愛知県豊田市でフィールドワークを行い、地域の見どころを伝えるガイドブックを協働で作成します。交流の最後には、次回のフィールドワークに向けて、グループごとに取り上げてみたいスポットを確認したり、順路をシミュレーションしたりと具体的な準備を行いました。

今回の交流や次回のフィールドワークを通して、身近な地域を捉え直し、多様な社会・文化的背景をもつ人々が共に暮らす社会に向けた思考や行動へとつなげていきます。