現代社会学科・文化情報学科:【現場のプロが教える業界特別講座4】名古屋の地域文化を生かした「新しい観光」を考える

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業界で活躍するさまざまな職種のプロが授業を行う、現代社会学科の「業界特別講座」。
 
5月30日(木)、「観光デザイン論」(担当:阿部純一郎准教授、2024年4月から現代社会学科)で、名古屋市観光文化交流局の吉田祐治氏を講師に招き、名古屋の観光まちづくりに関する特別講義を開催しました。
 
吉田氏は、これまに「名古屋おもてなし武将隊」や、名古屋の伝統芸能をまちなかで体感するイベント「やっとかめ文化祭」、名古屋城を舞台にしたアートプロジェクト「アートサイト名古屋城」などの立ち上げに深く関わり、名古屋の地域文化を活用した観光客誘致に取り組んできました。
 
「都市の文化と観光~『観光』になりそうで、ならないものに着目して~」と題した講義では、20世紀後半以降、都市間の競争が激化するなかでローカルな文化が注目されていることや、観光は文化、自然、アート、スポーツ、アニメなど多様な領域と重なり合っていることなど、観光業界を取り巻くトレンドについて、具体例を交えながら話しました。
 
吉田氏は、近年注目が高まる「まち歩きツーリズム」について、地域住民が務めるガイドとともに1~2時間かけてじっくりとまちを歩く観光スタイルで、寺社、古墳、史跡、建築、造形物、地形、自然など、地域のさまざまな歴史や文化を複合的に資源化する手段の一つであると紹介。学生は、地域資源を活用し、地域の担い手と協力して行う観光まちづくりの魅力や課題について理解を深めました。
 
吉田氏は最後に、行政やNPO、観光協会など民間企業以外の立場からも観光業に関われることに視野を広げてほしいと話し、学生たちは自身の目指すキャリアを考える貴重な機会となりました。