文化情報学科:下呂の自然の中で「持続可能な観光地域づくり」を調査
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11月18日(土)・19日(日)、文化情報学科の阿部純一郎准教授のゼミに所属する3年生が、岐阜県下呂市を視察し、下呂市が官民連携で進めているエコツーリズムの現状と、デジタル技術を活用したマーケティング戦略について調査しました。
下呂市には、古くから「三名泉」として知られる下呂温泉エリア以外にも、大小200以上の滝が流れる小坂(おさか)エリアなど豊富な自然が存在し、近年ではそれらを活かした体験ツアーが盛んに行われています。こうした活動が評価され、下呂市は2018年に環境省主催の「エコツーリズム大賞」で大賞を受賞、2022年には国際的な認証団体Green Destinationsの「世界の持続可能な観光地トップ100選」にも選出されました。
調査初日は、下呂温泉観光協会会長の瀧康洋氏から、地域の自然・文化・食材を活かした体験プログラムや商品開発の取り組みについて、具体的な販売実績をもとに解説していただきました。
瀧氏は「エコツーリズムに取り組む自治体は多いが、データをもとにトレンドをつかみ、ターゲットを決めて集客戦略を立てていく、というマーケティングの視点が弱い」と問題点を指摘。宿泊者数だけでなく、観光協会のウェブサイトやSNSへのアクセスログ、観光客の位置情報などのビッグデータも活用して観光戦略を立てることの重要性を学びました。
企画の趣旨についてNPO関係者は、「小坂の一番の課題は高齢化・人手不足で、こうしたイベントを通して地域のファンを作り、地域外からの関係人口を増やしたい」と説明。日本の地方の観光地経営においては、地域資源の新たな活用方法を考えるだけでなく、資源の持続可能性を実現するネットワーク作りが鍵になることを学びました。