現代社会学科:学生が名古屋YMCA日本語学院の留学生と交流 —「基幹演習A」で学ぶ研究手法と多文化理解—

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6月19日(木)、現代社会学科2年生の必修科目「基幹演習A」の2クラスが合同で(担当:金南咲季准教授、影山穂波教授)、名古屋YMCA日本語学院の留学生19名を招き、相互インタビューによる国際交流を行いました。この取り組みは、椙大生にとっては研究手法の実践と多文化理解。留学生にとっては、日本語使用の実践と意欲向上、社会理解等を目的に協同で実施されました。

参加した留学生は、ネパール、台湾、バングラデシュ、スリランカ、ベトナムをはじめとする多様な国籍で構成され、留学生と大学生がペアとなり、ローテーションを挟みながら、「やさしい日本語」を用いた相互インタビューを実施しました。
 
大学生側は事前学習として、人口減少社会における少子化や移民等といった課題。また、インタビュー調査の方法について学んだ後、各自でリサーチクエスチョン(明らかにしたい問い)を設定し、質問項目の検討等を行いました。具体的には、留学動機と将来展望(キャリア・居住地)、結婚観や国際結婚に対する意識。出身国と日本社会との間で感じる文化的差異、日本社会で築いた人間関係の実態など、興味深い問いを設定し当日のインタビューに臨みました。

この交流を通して、学生たちは語学交流を超えて、現代社会における「多文化共生」にまつわる現状と課題の理解を深めるとともに、研究における質問設計や、半構造化インタビューといった社会調査の技法を実践的に体験しました。また、留学生にとっても、日本語での表現力向上と、日本の大学生との交流を通じた相互理解の促進につながる有意義な時間となりました。

今後は、名古屋市内の外国人居住等の実態とあわせた分析や、質的調査法に則ったデータ作成・分析プロセスに沿って、プレゼンテーションやレポート作成へと発展させていきます。