英語英米学科:言語学を専門とする芝垣教授が、聴覚障害者のコミュニケーション課題について講演を行いました

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2月1日(土)、第6回京都府「耳のことフェスタ」にて、英語英米学科の芝垣亮介教授が「医療現場における聴覚障害者のコミュニケーション課題について」と題した講演を行いました。
 
これは、「聞こえとコミュニケーションのサポート事業」として、京都府聴覚言語障害者福祉協会が主管となり、有識者による講演に加え、ソフトバンク株式会社、株式会社アイシン、京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社など国内の多数の企業がブースを出展するイベントです。 
 
芝垣教授は、言語学者として自然言語の一つである手話を研究。そのつながりで、ろう者のコミュニケーション課題について企業と連携しながら、技術開発を進めています。講演では、芝垣教授の研究チームが開発中の「耳を使わない病院診察サポートアプリ」を紹介し、開発過程で発見した新たな課題について説明しました。
 
現在、各社がインクルーシブデザイン(IC)やユニバーサルデザイン(UD)といったコンセプトのもと、ろう者や難聴者のコミュニケーションを手助けするAIツールを開発していますが、それらが「良い技術」であるにもかかわらず十分普及していないことが課題となっています。講演では、普及するデザインとは何か、ICやUDに欠けているものとは何かという点にも焦点を当て、次世代のデザインの枠組みについて話しました。
 
同イベント内では、株式会社アイシンと共同でブースを出展し、アプリの利用を手助けするとともに、来場された方々とツールを介して意見交換を実施。今後は、来場者の意見や反応を踏まえてアプリをブラッシュアップし、成果を社会に還元していきます。