メディア情報学科:「オーケストラ創成秘史どう発掘した」芸能ジャーナリストが特別講義

ニュース

12月23日(金)、メディア情報学科の専門教育科目「芸能・スポーツジャーナリズム」(担当:脇田泰子教授)で、芸能ジャーナリスト・NPO法人茶美会日本文化協会理事の長谷義隆氏を講師に招き、戦前の名古屋が日本のオーケストラ音楽の源流の役割を果たしたとする歴史秘話の特別講義を行いました。
講義では、「オーケストラ秘史 どう発掘、取材したのか~松坂屋少年音楽隊楽士の軌跡をたどり~」と題し、中日新聞で2015年から60回連載した取材をもとに、大正初期から昭和初期にかけて名古屋が、東京と並ぶ日本のオーケストラ運動の源流だという史実をどのように発掘したかについて説明し、芸能取材の基本的な考え方や、調査報道における苦労話も披露しました。
また、地域に密着した取材を軸に、歴史という重要な産物を地元に残していく意義や、入念な取材・調査を重ねて執筆に至った経緯も解説。ジャーナリズムの基本として、注目したテーマについて粘り強く関心を持ち続けることや、人脈を培ってタイミングを捉えることの大切さを強調しました。
「自分で調べたから分かったことを世に発表し、分かり切らなかったことは後の人に任せる」という長谷氏の言葉に、学生たちは、フェイクニュースが横行する時代における取材の真髄に触れ、ベテラン芸能ジャーナリストの貴重な経験談を伺う機会となりました。