文化情報学科:小笠原諸島の観光に関する特別講義を実施!

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12月6日(水)、文化情報学科の専門教育科目「観光産業論」(担当:阿部純一郎准教授)で、小笠原村観光局の根岸康弘氏を招き、小笠原諸島の観光に関する特別講義を行いました。
 
まず、根岸氏は観光業界においてもIT化が進むなか、デジタルとアナログの両輪で観光誘致を行う現状を説明しました。デジタルを活用したPRとして、島民や小笠原ファンで構成される公認ライターからの寄稿記事を「小笠原マガジン」としてWebサイトに掲載し、Instagramでは公式ハッシュタグ#ogasawaloveを設定して同ハッシュタグの付いた投稿をリポストしています。運営側が見せたいものではなく、閲覧者が本当に見たいものは何かを考え、工夫を凝らした事例を紹介しました。
 
一方、アナログを活用したPRとしては、「小笠原アンバサダープログラム」を紹介。
これは、小笠原ファンを巻き込んだ観光地の活性化施策とのことで、1,000名を超える公認アンバサダーが全国各地で開催される対面式のイベントで、自らの体験や感覚を「クチコミ」という手法を用いて発信することで、多様化する顧客ニーズに対応している事例を学びました。
 
また、小笠原諸島のSDGsの取り組みとして、ウミガメの保全と利用のバランス取り、生態系と人々の文化をともに守りながら行うエコツーリズムについても説明を聞き、観光のベースにあるSDGsの考え方について改めて理解を深めました。
 
根岸氏は自身の経験を踏まえ、観光業界に携わる魅力は、プロジェクトごとに様々な業界や組織、人と関わることができる点だと紹介しました。また、旅行会社など旅行者の送り出し側の企業は知られていても、観光局などの受け入れ側はあまり知られていない現状があると話し、「観光業界で働くことに興味があるなら、ぜひ受け入れ側の企業や組織にも目を向けてください」と学生にメッセージを送りました。
 
学生は、小笠原諸島の実例から観光産業について理解を深めました。今後も、社会の第一線で活躍する方の生の声を聞く機会を大切にしていきます。