教育研究の特色

共生社会の実現をめざす

人間関係が多様化・複雑化する現代社会において、人や社会とのつながりの目的は共生すること。「共生」とは、性別、性的指向、民族、言語、障害など、さまざまな違いのある人が、対等な存在として、ともに認め合い、支え合う生き方をさします。人間共生領域では、社会が抱える課題を多角的に捉えるだけでなく、自己実現が可能な共生社会をデザインするための多様なアプローチを理論的・実践的に修得することを目指します。

多角的アプローチによる学び

「人間」「多様性」「暮らし」「学校」「キャリア」「文化」「技法」「心理」の8つのテーマと各教員の専門性に基づくアプローチから、人間共生に関する学びを深め自らの研究課題を多角的に考えていきます。

日常生活・社会生活における現実的課題の探究

現代社会の問題を、家族、地域社会、職場など日常生活に関わる課題から取り上げ、その中で発生する問題に対して、どのような解決方法があるのかを考えます。

専門的な職業人への方向

親子関係の葛藤、学校での問題、地域社会での対立など、社会で出会う課題はさまざまですが、これらの課題に対して、それぞれ専門的機関や行政からの解決・援助の仕組みがあります。人間共生領域では、そうした課題に直面したときの現実的な解決方法を学ぶことによって高度な知識や課題解決能力を養い、それらを生かして専門的職業人として活躍できる人材育成を目指します。

人間共生領域における人材育成

社会課題の解決を支援する職員

公務員やNPO団体職員として、地方自治体や民間施設などで、広く地域住民の暮らしのサポートを行えるだけでなく、子育てや家族問題など専門的な相談・指導業務に携わる。

教育機関の指導者

教育者や生活指導の担当者として、教育機関でおこるさまざまな問題行動や病理現象などに適切に対処する。

保健・医療・福祉関連職

分野の専門職として、地方自治体や民間企業などで、地域住民や利用者へ公的な仕組みや解決方法などを提供する。

コミュニティソーシャルワーカー(CSW)

地域の人材や制度、サービスなどを組み合わせ、新しい制度づくりのための調整やコーディネートの役割を担う。

コミュニティサポーター

地域コミュニティやまちづくりの支援を行う。主に、地域防災や地域福祉、子育てサポート、若者支援など幅広い分野の知識・経験が求められる。

起業家(アントレプレナー)、社会事業家

社会問題を認識し、ソーシャルビジネス・コミュニティビジネスを設計し、事業によって解決を図る。
他にも、民間企業における人事・研修などの担当者を養成するなど幅広い場面で活躍できます。

カリキュラム

修了要件および履修方法

人間関係学研究科に2年以上在学し、開設科目から31単位以上修得し、修士論文の審査及び最終試験に合格した者。
上記の修了要件を満たしたものに、「修士(人間関係学)」の学位を授与する。