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農林水産省東海農政局連携協定締結記念椙山フォーラム「攻めの栄養学でがんを防ぐ」を開催しました

農林水産省東海農政局連携協定締結記念椙山フォーラム「攻めの栄養学でがんを防ぐ」を開催しました

2018.06.29

 6月16日(土)、農林水産省東海農政局連携協定締結記念椙山フォーラム「攻めの栄養学でがんを防ぐ」を開催し、355名の方々にご参加いただきました。
 はじめに、東海農政局消費・安全部長の吉田竹志氏が「食品の安全性に関する情報の読み方」をテーマに、発がん性のリスクがあると国際がん研究機関が発表した「加工肉・レッドミート」について、日本人の摂取量はとても低く、平均的な摂取の範囲であればリスクは少ないため、「加工肉だけをたくさん食べないこと」が消費者の読むべき情報であると話しました。また、食材を高温調理することで発生する「アクリルアミド」について、多くの食べ物に含まれているためゼロにはできないとした上で、家庭でできる対策として、いもや野菜は切った後に水にさらすこと、調理の一部を蒸し煮にするなど、できる範囲で減らしていくことがポイントであると説明。食品そのもののリスクは低くはないが、リスクを考えるときは常に全体を視野に入れ、「多様な食品からなる、バランスのとれた食生活」の大切さを呼びかけました。
 次に、名古屋大学名誉教授で愛知学院大学心身科学部客員教授の大澤俊彦氏は、「フィトケミカル(野菜や果物に含まれる化学成分)とがん予防」をテーマに、大澤氏が生活習慣病を防ぐ食品を「ユリ科」「ウリ科」など属する科ごとに分けた12の食品群を紹介。群ごとに共通のフィトケミカルが含まれているため、その成分を有効的にとるためには、12の食品群をまんべんなく2~3日に1回食べることを推奨しました。また、ハーブ・スパイスでは、ターメリックに含まれるクルクミンやゴマに含まれるセサミノール、ブロッコリースプラウトに含まれるスルフォラファンなどのフィトケミカルについて、ガンを防ぐメカニズムやその効果を分かりやすく説明。これらはまだ動物を対象とした研究段階ではあるものの、食べ物には夢があり、将来性があるとし、機能性フィトケミカルを積極的に摂取する「攻めの栄養学」の必要性について解説しました。
 最後に、本学生活科学部講師の及川佐枝子氏は、「がん予防に効果がある食品・食べ方」として、飲酒、塩分過多、野菜や果物の摂取不足などをがんの発生要因として挙げ、アルコールや食塩を控え、野菜や果物を十分にとり、食事をバランスよくとることが、がんを予防するために食生活で心がける重要なことであると、管理栄養士の立場から具体的にアドバイスをしました。
 参加者からは「バランスよく食べることがいかに重要か理解できた」「今後は食品群を意識してメニューを考えたい」などの感想が寄せられ、よりよい食生活を送るための新たなヒントを得る機会となったようです。