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椙山女学園大学開学70周年記念椙山フォーラム「『和食』って、いいね。」を開催しました

椙山女学園大学開学70周年記念椙山フォーラム「『和食』って、いいね。」を開催しました

2019.06.26

 6月8日(土)、椙山女学園大学開学70周年記念椙山フォーラム「『和食』って、いいね。」を開催し、354名の方々にご参加いただきました。
 はじめに、東海農政局経営・事業支援部長の坂治己氏が「和食文化の保護・継承の取組について」をテーマに講演。昨年度調査において、家庭等で受け継がれてきた和食文化を受け継ぎ、次世代に伝えている国民は49.6%と目標値の50%に近づいているものの、次世代に継承する上で鍵となる子育て世代にとって、和食は「手間がかかる」、「面倒」と敬遠される傾向が強いと説明。忙しい子育て世代に、身近で手軽に健康的な「和ごはん」を食べる機会を増やすことを目指し、昨年度立ち上げた「Let'S!和ごはんプロジェクト」を始め、国が進めている和食文化の保護・継承への様々な取組を紹介しました。
 次に、日本料理店「賛否両論」店主の笠原将弘氏は「『自分の国の料理』の素晴らしさ」と題し、自身が東日本代表を務める「和食給食応援団」の活動のなかで、給食の献立をたてる栄養士が残食率の高さを恐れて和食を週1回程度しか提供せず、1日に1回も和食を食べない子どもが多いこと、また、味の決め手となる出汁が薄い学校給食の現状について説明。限られた食材で作る給食の出汁の取り方は、教科書どおりではなく「こんぶもかつおぶしも一緒に煮出し、ギュウギュウ絞ってでも濃い味の出汁をとる方法」が適しているとし、親世代が和食離れしているからこそ、「給食でおいしい和食を食べる」ことの重要性を訴えました。最後に、「和食は、南北に長く、海に囲まれた日本の地形だからこそ手に入る多様で新鮮な食材と、生産者の高い技術、優れた流通、陶器や包丁を作る腕のよい職人がいる日本だからこそ作れる。和食には日本の素晴らしさの全てが詰まっている」とその魅力を余すことなく参加者に伝えました。
 最後に、本学生活科学部教授の江﨑秀男氏は「私たちの食と健康を支えてきた味噌」として、
味噌には、抗酸化や血糖値上昇抑制、アレルギー抑制、メラニン生成抑制の作用があることを解説。また、数多くある味噌の種類のなかでも、「豆味噌」が多くの作用において優れた評価を得ているため、「豆味噌を使った和食」を健康面から推奨しました。
 参加者からは「和食の意義が、よい意味で大きく変化した」「和食の重要性を家庭や学校でもっと伝えていかなければならないと感じた」など、自分の国の料理である和食の素晴らしさや伝統を継承することの大切さを再認識する機会となったようです。