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文化情報学科

文化情報学科

観光・まちづくりの調査から、
新たに発信できるその土地だけの価値を見い出す

これまで長らく、戦前に日本帝国を旅した観光客や人類学者の旅行記・民族誌と、同時代の植民地政策やフィールド科学との関係を研究してきました。最近は、GHQ占領期の日本の国際観光・国際交流に関する政策動向を調べています。一方、こうした史料研究とは別に、地域資源を活用した観光振興についてフィールド調査も実施し、地域の自然・伝統文化・暮らしが「観光資源」「観光商品」として新たな意味づけを与えられる中で、地域住民の意識や社会関係、生活空間にどのような変化が起こっているかを分析しています。
ゼミでは、毎年ある特定の調査地を決め、地域の観光関係者や市民団体にインタビュー調査を実施します。調査結果は、学外の調査発表会や企画コンテストで発表したり、報告書を作成したり、イベントを企画したりして、お世話になった地元の関係者に還元しています。3年次にはゼミ全体で現地調査を行い基本的な調査スキルを学び、その経験をもとに、4年次の卒業研究では観光・まちづくり関係のテーマを決めて個人で現地調査を実施します。
今後の観光振興・まちづくりには、その土地に本来「あるもの」に光を当て、他の地域では実現できない世界観・価値を発信していくクリエイティブな力が必要です。学生には調査を通して地域の魅力や課題を明らかにしつつ、さまざまな制約の中でも物事を前に進めていく力を身につけてほしいです。

PROFILE

阿部 純一郎准教授 Junichiro Abe
名古屋大学大学院環境学研究科にて社会学博士号を取得後、本学に着任。「人の移動・交流」という視点から日本の戦後社会史、国際関係史を見直す作業を進める。最近は、日本の渡航管理制度(パスポート)の歴史を、国際比較も交えて研究。また地域の祭りや古い町並みなどの歴史的資源を生かした観光・まちづくりのフィールド調査も進めている。

MY FAVORITE

ゼミ生たち
昨年9月にゼミの調査合宿で訪れた小笠原諸島にて。場所はウェザーステーションという島一番の展望台。どこまでも続く真っ青な大海原を背にして、記念撮影。写真を撮ってくれたのは、現地で旅行会社を営む同級生のヒロシ君。
ゼミ生たち
おがじろう
中区のテレビ塔下で開催された「旅まつり2015」にて。小笠原のザトウクジラ「おがじろう」との一枚。当日はたまたま学部の卒業パーティーだったので、サプライズゲストとして祝辞を述べに式にも出席してもらいました(笑)。
おがじろう
音楽
姉がバンドをしていた影響で音楽は好き嫌いなく、何でも聴きます。本を読んだり、執筆しているときはビル・エヴァンスあたりがちょうどいいです。邦楽だと最近は「ペトロールズ」というバンドが車内で流れています。
音楽

大学報「風」Vol.43より

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