リスペクトOG

社会で輝く 未来のあなた

友人や先生との関係性の中で看護師になることを心に決めました。

PROFILE

看護師として名古屋大学医学部附属病院の血液内科病棟で働いています。6年目の現在はリーダーを任されています。患者さんの主な病態は「白血病」と「リンパ腫」。抗がん剤の投与や移植を中心に治療を計画し、患者さんの状態に合わせて合併症の治療や感染予防なども行います。
私が担当する病棟は、慢性期の患者さん中心で劇的に回復される方はそれほど多くないのですが、治療を通じて元気になられたり、日常生活動作が難しい患者さんの「できること」が増えていくことに喜びを感じます。この喜びが仕事の原動力になっています。
その一方で、抗がん剤の投与を最期まで選択された受け持ち患者さんが亡くなることもあります。ご本人の希望ではありましたが「本当にこの選択でよかったのか?」と倫理的に葛藤することもあります。しかし、ある患者さんは最期の時まで私の名前を呼んでくださり、亡くなられた後にご家族から「本当にありがとうございました。良い人生だったと思います」と言葉をかけていただいて心が救われました。

私が仕事で心がけているのが、患者さんの安全面。看護師の行為によって患者さんの命を脅かすことがないよう注意しています。また、仕事を一生懸命頑張ることはもちろんですが、仕事とプライベートのメリハリはしっかりつけ、気分を切り替えるようにしています。今後は外科の領域でも経験を積み、認定資格にも挑戦して、より専門的な知識を身につけていきたいと考えています。
実は私は「どうしても看護師になりたい」と思って看護学科に入ったわけではありませんでした。1、2年生の頃は真剣に看護師をめざす同級生との温度差を感じ、悩んだこともありました。しかし、3年次からの実習で患者さんと直接触れ合うことで興味を持ちはじめました。同時に面倒見のいい友人たちと楽しい時間やテスト勉強など多くの時間を共有し、ゼミの先生にさまざまなことを教えていただく中で看護師になることを決意しました。今は「この道を選択してよかった!」と強く感じています。

私が椙山女学園大学で得たのは“継続することの大切さ”です。はじめは苦手に感じていても、継続することで良い面に気づくことがよくあります。看護師の仕事も継続することで、醍醐味や使命を感じるようになりました。また、学びを通じて“自己効力感を高めることの大切さ”も知ることができました。ある課題を提出した時に先生からすごく褒めていただいたことがあり、その体験をもとに卒業研究では自己効力感について探究を進めました。現在でも、患者さんの心に寄り添い自己効力感を高めていただくことを心がけながら仕事をしています。

大学報「風」Vol.57より

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