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メディア情報学科で朝日新聞記者による取材活動論の特別講義を行いました

メディア情報学科で朝日新聞記者による取材活動論の特別講義を行いました

2018.05.24

 5月22日(火)、メディア情報学科の専門教育科目「取材活動論」(担当:脇田泰子教授)で、朝日新聞名古屋本社記者の田中彰氏をゲストスピーカーにお招きし、「私の取材活動論」と題した特別講義を行いました。
 この授業では、放送や活字メディアにおける取材、情報発信のあり方について学んでいます。今回はプロの世界の実践例として、現役新聞記者のリアルな取材体験を聞くとともに、書かれた記事に対する記者の思いを通して取材活動の一端を知り、その奥深さを感じ取るものとなりました。
 田中氏は、茨城県の水戸総局長だった2003年、沖縄戦犠牲者らの追悼碑である「平和の礎」を初めて見て、管理職ながらも第一線の記者と同様、「書きたい」と強く感銘を受け、その思いに突き動かされるように沖縄戦の取材を始めました。茨城県出身の犠牲者の名前が平和の礎に新たに刻銘されることを突き止め、最初の記事掲載にこぎつけたところ、同じ沖縄戦犠牲者を父に持つ地元読者から反響の手紙を受け取りました。これが、「父の足跡 たどれば」と題した翌年の茨城版10回連載企画につながりました。田中氏は、取材のきっかけや手法は様々でも、ニュースの原点は「足元をみつめること」だとし、記者の「書きたい」思いが取材活動の原動力となり、その結果、出来上がったニュース(記事)は、たとえ自分が経験していない戦争のことであっても、読者に考えるきっかけを与えることができると、自らの取材活動論を締めくくりました。
 受講生からの「聞きたいことをうまく聞き出すコツは」との問いに、田中氏は「最後は誠意。取材相手に誠実さをどのように伝えられるかがとても重要」とアドバイスを送りました。