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われも黄金の釘一つ打つ。メディア情報学科で、芸能専門記者による特別講義を実施しました

われも黄金の釘一つ打つ。メディア情報学科で、芸能専門記者による特別講義を実施しました

2020.12.23

 12月18日(金)、メディア情報学科の専門教育科目「芸能・スポーツジャーナリズム」(担当:脇田泰子教授)で、中日新聞編集局文化芸能部編集委員の長谷義隆氏を講師に招き、特別講義を行いました。
 長谷氏は、中日新聞の芸能記者として幅広い分野の芸能、特に舞台芸術を専門に30年間の取材キャリアを重ね、現在では、名古屋市民芸術祭の舞踊部門をはじめ、ダンスコンクールなどの審査員も務めています。
 与謝野晶子の短歌「劫初(ごうしょ)より造り営む殿堂にわれも黄金の釘一つ打つ」と題した講義では、コロナ禍に見舞われた今年の芸能文化取材について振り返り、三密が前提だった舞台芸術が、公演中止という状況に直面するなか、携わるプロの人々がどのようにこの危機的困難に立ち向かったかについて説明しました。とりわけ、本学卒業生で、スペイン舞踊家である加藤おりは氏の事例から、公開で踊る場を失った加藤氏が、それでも舞踊による表現にこだわり続け、徹底的にさまざまな試みに挑む姿を紹介し、プロフェッショナルの凄みを伝えました。
 講義の後半では、長谷氏が取材活動の過程で出会った茶道に魅せられ、愛知の地元に450年以上続く武家茶道でもある有楽流の復興に自ら立ち上がり、今では茶人としても主体的に活動する姿を紹介。来秋、八事山興正寺で大茶会を催す企画や、若い世代に向けた日本の伝統文化の普及の一環として、来年度、茶どころ名古屋の情報を集めた新しいWebメディアを創刊する予定など、今後の展望について熱を込めて話しました。
 このように、長谷氏は、「人に伝えること」だけではなく、「自分も参画して動くこと」が重要であると自らを例に実践的に語り、主体的に生きていくために、として講義のテーマでもある「世の中のために自分ができることを見つけて永遠不滅の足跡を残す」ことを呼びかけ、自分が生きた証となる「黄金の釘」を探してほしいと履修生たちにメッセージを送りました。
 同科目において、今年度初めての対面授業を受けた学生たちにとっては、コロナ禍という誰にとっても困難な状況下で、自ら先をどう読み、どう率先的に動くかについて考える貴重な機会となったようです。

【東海ラジオ「伝七邸茶道塾」】
放送日時:12月27日(日)8時30分(15分間)
長谷氏が出演します。どうぞ、お聴きください。