おなじみのグリム童話の思いがけない一面を発見。
ドイツ語文化圏に関心を持つさまざまな人が集まるゼミ。3年生では「グリムと近代」として、グリム童話を読みながら、近代のなりたちについて考えます。文芸学・心理学・社会学・ジェンダー理論・歴史背景など、さまざまな角度から見ていくと、おなじみの昔話が思いがけない一面を示すことに驚かされるでしょう。「くに」の作られ方、「家庭」の作られ方など、現代との意外なつながりにも気づかされます。グリム童話を読むことで、自分のいまが見えてきます。
鈴木仁子 教授 プロフィール
岐阜県生まれ。名古屋大学文学部卒業後、ドイツ、フライブルク大学で学ぶ。ドイツの現代文学や青少年文学の翻訳に従事。すぐれた小説を活きのいい日本語で送り出すことをめざす。訳書にW・G・ゼーバルト『アウステルリッツ』『移民たち』『土星の環』などゼーバルトコレクション全7巻(白水社)、ルート・クリューガー『生きつづける』(みすず書房)、ユーディット・シャランスキー『奇妙な孤島の物語』(河出書房新社)など。