自分自身の視線を意識し、関心を深める。
テーマは、現代の社会問題を空間的にとらえ、クリティカルな視点をもって課題と展望を研究すること。特に、ジェンダー問題や地域問題を中心に議論します。問題を検討する際に、他者の視点からはどのように見えるのか、自分にとって「当たり前」である考え方を疑う視点も必要です。既成概念にとらわれず、多様な立場から考えていきます。調査に際しては地図を持って歩き、現実の地域を「見る」ことで、自分の視線を意識したうえで、対象化することを学び、分析を深めていきます。目で見ることは研究の第一歩。好奇心を持ってものごとを見つめてください。
影山穂波 教授 プロフィール
専門は「人文地理学」。ジェンダーの視点からみた「居住空間」の形成について研究を進めてきた。現在は日本だけではなく、ハワイでの調査を中心に、海外で生活する日本人のネットワークについても研究している。ハワイと日本とはつながりの深い地域。観光ではなく居住という視点からハワイの日系人が置かれてきた状況、そこで果たしてきた歴史的役割について注目している。また、花街の形成と跡地利用、戦争との関わりについても調査を進めている。趣味は旅行と観劇。いろいろな土地を歩きながら地域の共通点・相違点を発見し、その地域の特産物を堪能することが楽しみのひとつである。