秋の風が気持ちよく吹き抜け、探索活動もますます活発になってきた子ども達。思い思いに動きながら「何だろう？」と思うことを見つけ「あれは？」「これは？」と、1つひとつ確認しながら体感している子ども達です。

　園庭のみかんの木に実が成っているのを見つけました。手で触っている子、実を取ろうと両手で引っ張ろうとする子、「まだ取らないよ」と保育士が話すと、そっと人差し指でチョンチョンと触る子などの姿が見られました。みかんの葉にアゲハ蝶の幼虫を見つけると口々に「これは？」「これは？」「なあに？」と聞きながら集まってきました。「アゲハ蝶の幼虫だよ」と話すと「ようちゅ？」「むし？」と興味津々で覗き込む子や触ってみたい子でいっぱいになりました。飼育ケースにみかんの葉と一緒に幼虫を入れて「みかんさんに一緒に行こうか？」と聞くと「うん」「行こう」と、みかん組で育てることになりました。

　登園すると幼虫の様子を見たり、飼育ケースに何人か集まって見たり、幼虫の糞が沢山落ちていると「なに？」「いっぱい！」「うんち～」と、保育士や友達と顔を見合わせ笑いあったりもしています。飼育ケースを揺らしたりする子がいると、優しくしてねと言いたげに「しー」と、自分の言葉で伝えてくれる子の姿も見られました。同じものを見つめ、同じ時間を過ごしながら、心もゆっくりと共鳴していくようです。これからも、子ども達の「なんだろう？」を丁寧に受け止めていきたいと思います。