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企業の専門家による「だし」の特別授業を実施しました

企業の専門家による「だし」の特別授業を実施しました

2016.11.20

 11月11日(金)に、創業160年を越える老舗のかつお節関連製品メーカーである有限会社節辰商店の安達秀子工場長による「だし」についての特別授業・調理実習が実施され、選択科目「食物」を履修している高校3年生が参加しました。
 この授業は本校が今年度に指定を受けた文部科学省スーパー食育スクール事業の一環で「和食教育の実践」の取り組みとして実施。遠洋で捕れたかつおをゆでてから燻製にし、カビづけして干すなど、約1年をかけて行われるかつお節の製造工程や、鹿児島県で日本のかつお節の約70%が生産されていることなどを学びました。だしのうま味成分である、昆布のグルタミン酸、かつお節のイノシン酸、干ししいたけのグアニル酸は日本人が発見して「うま味」と名づけ、世界で「UMAMI」として普及しています。生徒の多くがかつお節に触れるのも削るのも初めてで、その硬さや削りたての香りに驚いた様子でした。
 次に、5種類のだしの飲み比べ実験を行いました。干ししいたけ、かつお節、昆布、かつおと昆布の混合だし、グルタミン酸ナトリウム水溶液、の5種類を飲み比べ、味やうま味の違いを味わいました。約8割の生徒は、2つのうま味が調和した混合だしが一番美味しいと感じる結果となりました。
 最後に、昆布と花かつおの混合だしで「雑煮」と「だし巻き卵」を調理し、塩分計で雑煮の塩分を測りました。どの班も和食の汁物として理想とされる0.6~0.8%の塩分量の雑煮ができました。
 生徒たちは、「かつお節ができるまでとても長くて、手間のかかったものだと知った。」「粉末のだしは味がしなかったが、昆布やかつお節のだしは味がしっかり出ておいしかった。」など多くのことを学んだようです。
 和食は素材が持つおいしさを生かす料理であり、だしのうま味を大切に調理することで、塩分やカロリーをコントロールしながら食材をおいしく調理できることを実感できたようです。