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1目に見えない進学費用がある?
人生には、選択を迫られる場面がいくつもあります。高校卒業後、就職をするか、進学をするか。結婚をするか、しないか。もっと身近なところでは、何を食べるか、どの洋服を買うかなどです。時間もお金も制約がある中で、最小の経費で、最大の効果を上げるにはどうしたらいいかを理論的に考えるのが「経済学」です。
もし、大学に進学をする場合、学費だけではなく、就職したら得るはずの4年間の給料分も機会費用という費用に考えます。つまり進学すると、4年間の学費+目に見えない4年間の給料分を失うという計算になるのです。- NEXT
- 2.生活必需品への増税は、負担が小さい?
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2生活必需品への増税は、負担が小さい?
経済学の中でも、社会において最大に効果をあげることを考えるのが「公共経済学」です。経済学の枠組みを使って、政府の財政を分析します。例えば、どの品物を増税するかを考えた時、贅沢品を増税するよりも生活必需品を増税したほうが、社会全体の経済活動に与える影響は少ないと考えられています。なぜなら、生活必需品は買わざるを得ないので、増税しても大半の人が買い続けるからです。このように増税しても全体的に負担が少ない場合を「中立性」があると結論づけます。しかし現実には、心理的な影響もありますし、低所得者層への負担も大きくなるので、「公平性」があるとは言えません。中立性と公平性のバランスをとって、どのように課題を解決するかが政府に求められています。
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- 3.理論的に考えることにも意味がある
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3理論的に考えることにも意味がある
経済学の理論は、間違いではありませんが、時として現実社会との間にギャップが生まれることがあります。しかし、政策の一つひとつを前もって現実社会で実験することはできません。そこで、あらかじめギャップが生まれないような政策を理論的に考えて、その中でベストと思うものを選ぶことが大切で、理論的に考えることに意味はあるのです。
経済学は「選択」の学問と言われます。経済学を判断のためのツールとして活用することで、社会のあり方を考える場合にも、人生においても、より良い選択ができるでしょう。- PREV
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