-
1外国人の子どもが増えている学校の現状
経済のグローバル化にともなって、国境を越えて働く人が増えてきました。日本で働く外国人も増え、その子どもたちが日本の学校で学んでいます。その際、言葉が違うために授業についていけず、疎外感を味わうなど困難な状況に置かれることが多いのです。そこで、外国人の子どもに日本語や日本の習慣・文化を教え、また、日本人の子どもと外国人の子どもの文化的なギャップを埋めて、問題を克服しようというのが「異文化間教育」です。例えば、日本では子どもの頭をなでるのは愛情表現ですが、それがよくないこととされる国もあります。こうした文化の違いを知ってトラブルをなくすのも異文化間教育です。
- NEXT
- 2.外国人の子どもに日本語を教えるノウハウの確立
-
2外国人の子どもに日本語を教えるノウハウの確立
言語教育の方法は大きな課題です。日本に来て、弟や妹のほうが早く日本語に慣れたのに自分はうまく話せないと、やる気をなくす子がいます。実は、小さい子は、日本語を早く習得しますが、そのかわりに、母国語を忘れやすいのです。これに対して、高学年から日本語を学び始めると習得に時間がかかりますが、そこを乗り越えれば2つの言語を操れるようになるのです。教師がそれを知っていれば、その子を励ましながら適切な指導で日本語を教えることができます。
昔から移民を受け入れてきたアメリカでは、母国語以外の第二言語として英語を習得するためのノウハウが確立されています。日本でも、外国人に日本語を教えるためのカリキュラムが開発され、文部科学省が手引書を発行したり、教師の研修が行われたりと、教育現場も変わってきています。- NEXT
- 3.世界を学ぶことで外国人児童の居場所をつくる
-
3世界を学ぶことで外国人児童の居場所をつくる
また、外国人の子どもを受け入れるクラスの雰囲気や人間関係をつくることもたいへん大事です。そのため、授業の中で、外国人の子どもに母国のことを教えてもらう機会をつくる取り組みも行われています。こうした異文化間教育ですが、今後ますます必要性が高まってきます。教師は、変化していく環境に適応できる能力が求められるでしょう。
- PREV
- はじめに戻る
<
- 1
- 2
- 3
>