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学園創立110周年記念 椙山フォーラム「ロコモティブシンドロームって何?」を開催しました

学園創立110周年記念 椙山フォーラム「ロコモティブシンドロームって何?」を開催しました

2015.07.08

6月20日(土)に、学園創立110周年記念 椙山フォーラム「ロコモティブシンドロームって何?」を開催し、213名の方々にご参加いただきました。
はじめに、本学生活科学部教授の大木和子氏は、ロコモティブシンドロームとは骨や関節、筋肉など運動器の障害のために歩けなくなるなど、移動機能の低下を来した状態であると説明され、厚生労働省の健康寿命を延ばすための政策「健康日本21」(第二次)におけるロコモ予防の位置づけについて解説されました。また、大学生へのロコモ度テスト結果を示し、若年層にもロコモ予備軍が広がっている実態を明らかにされました。
昭和女子大学大学院生活機構研究科教授の海老沢秀道氏は、ロコモにならないためには、転ばないことや強い骨を持つことが大切であると強調され、ロコモの主な原因となっている「骨粗鬆症による骨折」の予防に重点をおいた食と生活について話されました。健康寿命を長くするには、欠食せずにバランスのよい三度の食事をし、生活習慣病のリスクとなる「肥満」や、痩せすぎによる低栄養を防いで、身体機能を保つことが大切とのことです。また、骨を護るためにカルシウムやビタミンD、ビタミンK、イソフラボンを積極的に摂り、日常的に運動することが転倒や骨折リスクを遠ざけると話されました。
早稲田大学スポーツ科学学術院教授の樋口満氏は、メタボリックシンドロームで肥満の方は運動量が少なくなり、加齢とともに筋肉量・筋力が低下し、ロコモになるケースがみられ、またロコモで膝や腰が痛い方は、運動しなくなり、メタボになりやすいというように、メタボとロコモの関連性の高さについて話されました。そこで健康な成人には、ウォーキング、スイミング、さらにボート漕ぎのような大筋群を使った持続的でリズミカルな有酸素運動を「強度」「時間」「頻度」に注意を払いながら楽しく行い、心肺体力や筋量・筋力の維持・増進に努めることが重要であると説かれました。栄養面では、主食、主菜、副菜、乳製品、果物などがそろった「現代の日本食」を食べて、タンパク質にビタミン、ミネラルもしっかり摂ることの大切さをお話しされました。
その後の総合討論では、会場との質疑応答が活発に行われ、盛況のうちにフォーラムは終了しました。